2015年末クリスマスに、中国重慶Zongshen社(以下Z社)製バイクRX3を日本に初輸入してみた。
輸入にいたる経緯だが、もともと、南米チリ発着で3か月の南米ソロバイクツアーを計画、南米の次は中国へ行くぞと考えていたのだ。南米でのバイクは現地購入し帰国時に売却しようと候補バイクを探していたらこのRX3に出会ったのだ。日本ではまったく無名で誰も知らないバイクだ。しかし、ネットやYouTubeで調べれば調べるほどだんだんとこのバイクに興味を持った。Z社と連絡をとりとうとう昨年9月に重慶のZ社を訪問し、試乗貸与申入れをしたのがきっかけだ。アジア地区販売の担当者と面談し実機を見たり工場を見学し、このRX3にさらに惚れ込んだのだ。
Z社への提案は、テストライダーとしてこのバイクの無償貸与を受け重慶から日本に乗って帰り、日本国内を試乗して再度中国へ渡り中国国内を旅して重慶まで約3万キロ走破し、耐久性や信頼性を検証してZ社に返却するというもの。しかしながら、この提案は後日の調査で中国運転免許受験資格が60歳以下ということが分かり不可能だと判明。ことの成り行きから南米は後回しにして結局日本へ輸入することにしたのだ。
ちなみに重慶は、都市圏人口700万人の大都市で中国のオートバイ生産地としても有名だ。日本のホンダやスズキの現地合弁会社があり主にアジア向けにバイクを大量生産している。一方、中国独自メーカーも勃興していて、Z社やShineray社が有名だ。中でもZ社はイタリアのベスパ・スクーターで知られるピアジオ社と技術提携していて独自にバイクを開発しているし、米国のハーレーダビッドソン社とも部品供給提携している大手なのだ。従業員は全体で10,000人もいて、世界80カ国へ年間10,000台もの各種バイクを輸出している。
これらの中国新興メーカーは日本を素通りして、欧米メーカーと提携したりして独自の世界販売戦略をとっているのだ。だから、日本には情報が無く無名なのだ。
このバイクRX3のコンセプトは、250ccアドベンチャーバイクだ。このバイクの特長は何といっても、車検不要の250ccでありながら通常はオプション扱いとなるツーリング装備品をフルに搭載している点だ。旅バイクに求められる装備がすべてそろっているのだ。燃料タンク容量も16Lと大型車なみでBMWのF800GSのタンク容量と同じだ。1回の給油で約500km弱走れる計算だ。乱暴にいうと、このバイクはBMWの旅バイク800ccのF800GSクラスを250ccにして約1/3の価格で実現した独創的なバイクといえる。
エンジンNC250はピアジオ社との共同開発。数年前より北米を始めオーストラリア、東南アジア、中南米、ヨーロッパ、ロシア圏で250ccアドベンチャーバイクとして一躍脚光を浴びている人気のバイクだ。
数年前にはアメリカで排ガス規制をクリアし、カリフォルニアのCSC社からサイクロンRX3としてアメリカ、カナダで販売されている。ポリス仕様もありアメリカで白バイとして採用されている。ロシア圏ベラルーシではMINSKブランドのTRX300iの名前で販売されている。英国ではHONLEY RX3として販売されている。また、このエンジンを積んだ英国Megalli社のバイクは日本でも販売されている。
主な装備は、EFI、オールLEDライト(ナンバープレート灯のみ電球)、クラッシュガード、エンジンアンダーガード、トップボックスおよびパニアケースキャリア、トップボックス40L、パニアケース(29L×2)、ロングウインドシールド、チューブレスタイヤ(チューブタイヤも選べる)、16リッタータンク、12Vシガーソケット、USBソケット、6速ギア・・・
もう一つの特長はアドベンチャーバイクらしく後付けのアクセサリーパーツ電源を考慮して300Wの大容量オルタネーターを有していることだ。本RX3の使用電力は通常160Wであるので140Wがアクセサリー電源として使用可能だ。海外のアフターマーケットでは各種アクセサリーパーツも充実している。
このバイクは、高価なBMWに手が出ない若者向けツーリングバイクとして、またBMWツーリングバイクオーナーのセカンドバイクとして拡販の可能性があると思う。私の輸入をきっかけに口コミで同志が広がり、将来は海外にあるようなRX3オーナーズグループを日本にも作りたいと思っている。
なお、今後日本でのRX3の販売・整備は以下ショップで取扱いを開始した。
*RX3の国内問合せ先:
Beans Company (ビーンズ・カンパニー、松山市)090-8280-0391
以下に仕様をまとめてみた。
型式 ZS250GY-3 (RX3)
・メーカー ZONGSHEN社(中国重慶)
・排気量 250cc
・仕様
Engine NC250
Engine type Single cylinder,4 strokes,4 valves,water
cooling
Displacement (ml) 249.6
Bore×Stroke (mm) 77×53.6
Compression Ratio (11.1~12):1
Ignition CDI
Starter Electric
Wheel Base 1400mm
Max Power/rev Kw (r/min) 18.5/9000
Max Torque/rev N・m (r/min) 22/7000
Brake Front/Rear: Disc/Disc
Clutch Type Manual Wet Multi-Plate
L×W×H (mm) 2130×868×1260
Min.Ground Clearance (mm) 210
Seat height (mm) 795
Transmission 6 speed
Net Weight (kg) 163
Fuel Tank Capacity(L) 16
Fuel Economical Consumption (L/100km) below 3.5
Tires Tubeless
Top Box and Pannier Cases Capacity (L) 40L+29L×2=98L
・装備品
ロングクリアウインドシールド
デジタルスピードメータ、アナログタコメータ
12Vシガーライターコネクター(防水)
USBコネクター(防水)
LED ヘッドライト
LEDウインカーライト
LEDブレーキライト
フロント倒立サスペンションカバーフェンダー
リアインナーフェンダー
大型マフラーカバー
クラッシュバー
エンジンアンダーガード
トップケースキャリア
パニアケースキャリア左右
アルミニウム トップケース(防水)40L (ヘルメットが入ります)
アルミニウム パニアケース左右(防水)29L×2
車載ツールキット
以上
輸入にいたる経緯だが、もともと、南米チリ発着で3か月の南米ソロバイクツアーを計画、南米の次は中国へ行くぞと考えていたのだ。南米でのバイクは現地購入し帰国時に売却しようと候補バイクを探していたらこのRX3に出会ったのだ。日本ではまったく無名で誰も知らないバイクだ。しかし、ネットやYouTubeで調べれば調べるほどだんだんとこのバイクに興味を持った。Z社と連絡をとりとうとう昨年9月に重慶のZ社を訪問し、試乗貸与申入れをしたのがきっかけだ。アジア地区販売の担当者と面談し実機を見たり工場を見学し、このRX3にさらに惚れ込んだのだ。
Z社への提案は、テストライダーとしてこのバイクの無償貸与を受け重慶から日本に乗って帰り、日本国内を試乗して再度中国へ渡り中国国内を旅して重慶まで約3万キロ走破し、耐久性や信頼性を検証してZ社に返却するというもの。しかしながら、この提案は後日の調査で中国運転免許受験資格が60歳以下ということが分かり不可能だと判明。ことの成り行きから南米は後回しにして結局日本へ輸入することにしたのだ。
ちなみに重慶は、都市圏人口700万人の大都市で中国のオートバイ生産地としても有名だ。日本のホンダやスズキの現地合弁会社があり主にアジア向けにバイクを大量生産している。一方、中国独自メーカーも勃興していて、Z社やShineray社が有名だ。中でもZ社はイタリアのベスパ・スクーターで知られるピアジオ社と技術提携していて独自にバイクを開発しているし、米国のハーレーダビッドソン社とも部品供給提携している大手なのだ。従業員は全体で10,000人もいて、世界80カ国へ年間10,000台もの各種バイクを輸出している。
これらの中国新興メーカーは日本を素通りして、欧米メーカーと提携したりして独自の世界販売戦略をとっているのだ。だから、日本には情報が無く無名なのだ。
このバイクRX3のコンセプトは、250ccアドベンチャーバイクだ。このバイクの特長は何といっても、車検不要の250ccでありながら通常はオプション扱いとなるツーリング装備品をフルに搭載している点だ。旅バイクに求められる装備がすべてそろっているのだ。燃料タンク容量も16Lと大型車なみでBMWのF800GSのタンク容量と同じだ。1回の給油で約500km弱走れる計算だ。乱暴にいうと、このバイクはBMWの旅バイク800ccのF800GSクラスを250ccにして約1/3の価格で実現した独創的なバイクといえる。
エンジンNC250はピアジオ社との共同開発。数年前より北米を始めオーストラリア、東南アジア、中南米、ヨーロッパ、ロシア圏で250ccアドベンチャーバイクとして一躍脚光を浴びている人気のバイクだ。
数年前にはアメリカで排ガス規制をクリアし、カリフォルニアのCSC社からサイクロンRX3としてアメリカ、カナダで販売されている。ポリス仕様もありアメリカで白バイとして採用されている。ロシア圏ベラルーシではMINSKブランドのTRX300iの名前で販売されている。英国ではHONLEY RX3として販売されている。また、このエンジンを積んだ英国Megalli社のバイクは日本でも販売されている。
主な装備は、EFI、オールLEDライト(ナンバープレート灯のみ電球)、クラッシュガード、エンジンアンダーガード、トップボックスおよびパニアケースキャリア、トップボックス40L、パニアケース(29L×2)、ロングウインドシールド、チューブレスタイヤ(チューブタイヤも選べる)、16リッタータンク、12Vシガーソケット、USBソケット、6速ギア・・・
もう一つの特長はアドベンチャーバイクらしく後付けのアクセサリーパーツ電源を考慮して300Wの大容量オルタネーターを有していることだ。本RX3の使用電力は通常160Wであるので140Wがアクセサリー電源として使用可能だ。海外のアフターマーケットでは各種アクセサリーパーツも充実している。
このバイクは、高価なBMWに手が出ない若者向けツーリングバイクとして、またBMWツーリングバイクオーナーのセカンドバイクとして拡販の可能性があると思う。私の輸入をきっかけに口コミで同志が広がり、将来は海外にあるようなRX3オーナーズグループを日本にも作りたいと思っている。
なお、今後日本でのRX3の販売・整備は以下ショップで取扱いを開始した。
*RX3の国内問合せ先:
Beans Company (ビーンズ・カンパニー、松山市)090-8280-0391
以下に仕様をまとめてみた。
型式 ZS250GY-3 (RX3)
・メーカー ZONGSHEN社(中国重慶)
・排気量 250cc
・仕様
Engine NC250
Engine type Single cylinder,4 strokes,4 valves,water
cooling
Displacement (ml) 249.6
Bore×Stroke (mm) 77×53.6
Compression Ratio (11.1~12):1
Ignition CDI
Starter Electric
Wheel Base 1400mm
Max Power/rev Kw (r/min) 18.5/9000
Max Torque/rev N・m (r/min) 22/7000
Brake Front/Rear: Disc/Disc
Clutch Type Manual Wet Multi-Plate
L×W×H (mm) 2130×868×1260
Min.Ground Clearance (mm) 210
Seat height (mm) 795
Transmission 6 speed
Net Weight (kg) 163
Fuel Tank Capacity(L) 16
Fuel Economical Consumption (L/100km) below 3.5
Tires Tubeless
Top Box and Pannier Cases Capacity (L) 40L+29L×2=98L
・装備品
ロングクリアウインドシールド
デジタルスピードメータ、アナログタコメータ
12Vシガーライターコネクター(防水)
USBコネクター(防水)
LED ヘッドライト
LEDウインカーライト
LEDブレーキライト
フロント倒立サスペンションカバーフェンダー
リアインナーフェンダー
大型マフラーカバー
クラッシュバー
エンジンアンダーガード
トップケースキャリア
パニアケースキャリア左右
アルミニウム トップケース(防水)40L (ヘルメットが入ります)
アルミニウム パニアケース左右(防水)29L×2
車載ツールキット